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「芸術の秋」を満喫できる京都府庁の「観芸祭」
秋といえば「芸術の秋」ですね!
私の場合は、「スポーツの秋」にはまったく縁がなく、もっぱら「食欲の秋」ですが(笑)
京都の府庁で秋に催される「観芸祭」という「芸術を観賞するお祭り?」なるものがあります。
「観て、聴いて、体験する わくわく府庁旧本館の秋!!」と銘打たれています。
京都に住んでいると、府庁や市役所に行く用事はまずなくて、区役所に行くことがほとんどです。
府庁といえば「府庁前」という地名のイメージです。
京都府庁は旧本館が重要文化財に指定されていて、桜のシーズンに公開されているほか、時々マルシェもしています。
桜の季節は、毎年行っていましたが、秋は今回はじめて行きました。
というのも、府庁の桜はとっても有名ですが、紅葉のイメージがないからです。
というか、この季節はまだ紅葉でもないし…
金木犀(きんもくせい)が「観芸祭」の前半には良い香りを運んでくれるそうです。
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「観芸祭」では人間国宝・奥村旭翠さんの筑前琵琶の演奏が聞けます
秋の「観芸祭」は、10月から11月にかけて約2週間催されています。
今年、平成30(2018)年は、10月20日~11月4日まで催されています。
展示や体験の他に、週末にはステージがあります。
一夜限りの「府庁旧本館の夕べ」と題したスペシャルイベントもあります。
今年は、明治維新から150年ということで様々なイベントが催されています。
この「観芸祭」でも、人間国宝・奥村旭翠一門会による越前琵琶演奏会「明治維新」が「正庁」で行われました。
奥村旭翠さんは重要無形文化財保持者・人間国宝だそうです。
琵琶に対する知識がまったくなくって、今回はじめて知りました。
人間国宝の演奏が無料で聴けると知り、行ってみることにしました。
今回は「明治維新」ということで、すべての演奏が「明治維新」に関わるものです。
「鴨川の露(かもがわのつゆ)」 演奏者:谷口旭佳
京都鴨川のほとりの庵で坂本龍馬と中岡慎太郎は日本の将来について語り合っていました。
十津川の郷志と名乗る死客に襲われ国の夜明けを見ることなく二人はこの世を去ります。
龍馬33歳の誕生日の夜のことでした。
龍馬の日本国を世界に通ずる国に変えようとの志が明治維新に大きく影響を与えます。
「彰義隊(しょうぎたい)」 演奏者:谷口旭翠幸・谷口旭翠奈
天野八郎ら旗本の子息達で結成された彰義隊は将軍徳川慶喜を警護していました。
しかし、慶喜が江戸城を明け渡し水戸へと落ちてゆくのを快く思わず上野の寛永寺に立てこもります。
彰義隊は上野山で大村益次郎が率いる明治新政府の官軍と戦いますが、わずか半日で壊滅させられます。
今年、小学4年生と5年生だそうです。
毎年、どんどん大きくなっていくのを楽しみにされている方も多いそうです。
もう先生からお名前をもらわれているということで、将来が楽しみですね!
「井伊大老(いいたいろう)」 演奏者:岸根旭誠
井伊大老は安政の大獄により反対勢力を退け、開港条約を取り結びます。
水戸の浪士の一団は吹雪の桜田門外で総登城の井伊大老に襲い掛かります。
有名な「桜田門外の変」のお話です。
「月照と西郷(げっしょうとさいごう)」 演奏者:奥村旭翠
尊皇攘夷派の僧侶、月照は安政の大獄で幕府に追われる身となり親交のあった西郷隆盛の故郷である薩摩藩に逃れます。
薩摩藩では厄介者となる月照を保護せず、死を覚悟した月照は西郷隆盛と共に錦江湾に入水し月照は命を落とします。
助けあげられた西郷隆盛はその後、江戸城無血開城、明治新政権の樹立に活躍します。
さすがに人間国宝!!
琵琶の響きというか、余韻がスゴイです!!
もちろんお声も素敵です。
琵琶も漆塗りの素晴らしいものでした!!
「琵琶」ってどんな楽器なの?
中国から日本にが入ってきたのは約1300年前の奈良時代だそうです。
雅楽の楽器の「楽(がく)琵琶」として使われたそうです。
平安時代には「盲僧琵琶」、その後、「平家琵琶」として広まったそうです。
江戸時代には、九州で「薩摩琵琶」、明治中期には「筑前琵琶」というように、色々な琵琶があるそうです。
「筑前琵琶」は弦が4本から5本になったそうです。
琵琶は桑の木を縦半分に切手、20年間も乾燥させるそうです。
平面には、栗の木が2センチ使われているそうで、とても重いものらしいです。
中国では、指で琵琶を演奏されていたそうですが、日本に入ってからバチを使うようになったそうです。
バチは象牙や柘植(つげ)の木などのとても硬い素材でできているそうです。
はじめて知りました。