「運(うん)」のつく食べ物ってなに?
みなさんは「運」のつく食べ物ってご存知ですか?
それは「ん」が重なる食べ物です。
なんきん(南瓜)=かぼちゃ
れんこん(蓮根)
にんじん(人参)
ぎんなん(銀杏)
きんかん(金柑)
かんてん(寒天)
うんどん(饂飩)=うどん
なんだか「ダジャレ」みたいですが…
これらは「冬至の七種(ななくさ)」で冬至に食べると運が上昇するとか幸運が呼び込めるという言い伝えがあります。
古代では冬至が一年の基準の日で、旧暦では冬至を含む月が十二支で「子の月」で年始の月でした。
そして、冬至は太陽の力が一番弱い日(陰が極まる日)で、この日から再び力が甦りはじめる日(再び陽にかえる日)ということから「一陽来復(いちようらいふく)」という太陽が生まれ変わる特別な日とされてきました。
そして、この日から運が上昇しはじめると考えられていました。
運が上昇しはじめる日にもっと「運」をつけるため、「ん」のつく食べ物を食べるという「運盛り」という縁起担ぎがはじまったそうです。
「ん」は「いろはにほへと」の最後の文字なので、これを食べるとまたはじめの文字に戻るので、一陽来復に通じるという意味もあるらしいです。
「あいうえお」でも最後ですね。
太陽が生まれ変わる区切りの日に、再び力を取り戻した太陽にあやかって色々な「願掛け」をすることも多かったようです。
その願掛けの代表的なのが、冬至にゆず湯に入り、かぼちゃを食べて風邪をひかないように願うことです。
語呂合わせで「冬至=湯治」と「柚子=融通」をかけて「ゆず湯」に入るとも…。
ゆず湯は「一陽来復」にという特別な日に体を清める「禊(みそぎ)」の意味もあるようです。
この「ん」が2つの食べ物を全部準備するのは結構たいへんですよね。
私も何度かチャレンジしましたが長続きしませんでした…。
面倒くさがりやさんにオススメ!「運」を一度にいただこう!
実は、因幡堂(平等寺)の節分会で「招運七色」という健康を祈願する食べ物がふるまわれますが、これが「ん」が重なる七種類の食べ物です。
なんきん、ぎんなん、れんこん、いんげん、にんじん、きんかん、かんとん
冬至の七種との違いは、「寒天」と「饂飩」が「いんげん」と「かんとん(さつまいも)」になっています。
食べる日も、冬至と節分で違ってますが…。
京都ではいまだに旧暦での行事がいろいろあります。
節分もお正月にあたります。
冬至も古代では年始にあたるようなので、どちらも新年に「ん」の重なる食べ物で縁起担ぎがをしようということですね。