京都市内だけで完結!「洛陽三十三所観音霊場(らくようさんじゅうさんかしょかんのんれいじょう)」

最近は、御朱印巡りがはやってますね。
私は、随分前に友人の影響で御朱印巡りをはじめましたが、京都は寺社仏閣が多すぎて…
どこで頂いたのか、どんどんわからなくなってきて(^_^;)
御朱印帳がいっぱいになって、新しいものになると、また同じ場所で頂いたりと収集がつかなくなってしまいました。

平成から令和に変わる時、またもや友人の影響で御朱印巡りを再開しました。
ちょうど、令和になった2019年5月から四国八十八ヶ所が「賜弘法大師1100年記念事業」ということで期間限定の「御詠歌札」が頂けるので始めましたが、何分四国は広い!!
2021年になった今もまだ全部まわれていません…

京都には、四国八十八ヶ所の代わりにと江戸時代に仁和寺のご住職が発案した「御室八十八ヶ所」というのがあります。
これは1日でまわれますが、御朱印などはありませんでした…今のところかもしれませんが。
そこで私がオススメするのが「洛陽三十三所観音霊場(らくようさんじゅうさんかしょかんのんれいじょう)」です。

洛陽三十三所観音霊場って何?

「洛陽三十三所観音霊場(らくようさんじゅうさんかしょかんのんれいじょう)」は、洛陽(京都)にある観音菩薩さまをまつる33ヶ所の寺院です。
平安期に西国三十三所を巡るのが困難ということで、後白河法皇が定めたとされています。
時代とともに、札所は変わっているようですが、現在の札所は2005年に復活したもので、できるだけ江戸期の札所を再現したそうです。

すなわち、京都市内だけで33ヶ所の霊場をまわれるので、とってもお手軽!!
さすがに一日でまわるのは大変ですが、観光がてら自転車でまわれます。
コロナ禍が続く中、公共交通機関を使うのはちょっと嫌だし、混んでるのもなぁ…という人にうってつけ!!
清水寺などの有名で混んでいるお寺もありますが、多くのお寺が観光客が余り行かないお寺です。

洛陽三十三所観音霊場は、どこにある?

第一番札所  六角堂 頂法寺     中京区六角通東洞院西入堂之前町24848
第二番札所  誓願寺         中京区新京極桜之町453
第三番札所  清荒神 護浄院     上京区荒神口通寺町東入荒神町122
第四番札所  革堂 行願寺      中京区寺町通竹屋町上ル行願寺門前町17
第五番札所  真如堂新長谷寺     左京区浄土寺真如町82
第六番札所  金戒光明寺       左京区黒谷町121
第七番札所  長楽寺         東山区円山町626
第八番札所  大蓮寺         左京区東山二条西入ル一筋目下ル457
第九番札所  青龍寺         東山区河原町通八坂鳥居前下ル南町411
第十番札所  清水寺 善光寺堂    東山区清水一丁目294
第十一番札所  清水寺 奥の院    東山区清水一丁目294
第十二番札所  清水寺 本堂     東山区清水一丁目294
第十三番札所  清水寺 朝倉堂    東山区清水一丁目294
第十四番札所  清水寺 泰産寺    東山区清水一丁目294
第十五番札所  六波羅蜜寺      東山区五条通大和大路上ル東入
第十六番札所  仲源寺        東山区四条通大和大路東入ル祇園町南側585
第十七番札所  蓮華王院 三十三間堂 東山区三十三間堂廻り町657
第十八番札所  善能寺        東山区泉涌寺山内町34
第十九番札所  今熊野観音寺     東山区泉涌寺山内町32
第二十番札所  泉涌寺        東山区泉涌寺山内町27
第二十一番札所  法性寺       東山区本町一六丁目307
第二十二番札所  城興寺       南区東九条烏丸町7-1
第二十三番札所  教王護国寺     南区九条町1
第二十四番札所  長圓寺       下京区松原通大宮西入中堂寺西寺町33
第二十五番札所  法音院       東山区泉涌寺山内町30
第二十六番札所  正運寺       中京区蛸薬師通大宮西入因幡町112
第二十七番札所  因幡堂 平等寺   下京区松原通烏丸東入因幡堂町728
第二十八番札所  壬生寺 中院    中京区壬生椰ノ宮町31壬生寺内
第二十九番札所  福勝寺       上京区出水通千本西入ル七番町323-1
第三十番札所   椿寺 地蔵院    北区一条通り西大路東入る大将軍川端町2
第三十一番札所  東向観音寺     上京区今小路通御前通西入上る観音寺門前町863
第三十二番札所  廬山寺       上京区寺町通広小路上る
第三十三番札所  清和院       上京区七本松通一条上る一観音町428-1

略してますが、住所はすべて京都市です。

第一番札所 六角堂 頂法寺

聖徳太子によって創建されたといわれる「六角堂」ですが、華道で有名な「池坊」のお家元が住職を勤めています。
西国三十三所霊場でもあり、京都の中心部にあるので行きやすいですね。

宗派・寺格:単立
霊場本尊:如意輪観音菩薩

第五番札所 真如堂新長谷寺

「真如堂」は、「鈴聲山真正極楽寺(れいしょうざんしんしょうごくらくじ)」というのが正式名称です。
永観2(984)年、戒算上人(かいざんしょうにん)が開創した、比叡山延暦寺を本山とする天台宗のお寺です。
「極楽寺と名乗る寺は多いが、ここが正真正銘の極楽の霊地」という意味を込めて名付けられ、その本堂を表す「真如堂」が通称として定着したそうです。

毎年、7月25日に「宝物虫払会(ほうもつむしばらいえ)」が行われています。
この日は、「土用の虫干し」を兼ねて、本堂にてお寺の宝物約200点が一般公開されます。
安倍晴明の五行之印による「無病息災」「長寿のお加持」、暑気払いとして真如堂秘伝の枇杷湯による接待もあるそうです。
毎年、行こうと思いつつ…7月25日といえば真夏の最中!!
京都の蒸し暑さで結局行くのを諦めます(^_^;)
というのも、真如堂に行くのは結構大変です…
暑さに加えて、上り坂が結構キツイです。

真如堂のサイトにも、次のように記載されています。
最寄りの「真如堂前」バス停からのルートは急な上り坂のため、「錦林車庫」バス停からお越しいただくのが便利です。

今回、冬に自転車で行ったのですが、途中で乗るのを諦めました…
来ていたコートも脱ぐくらいに汗だくでした。
ちょっと話がそれてしまいましたね…

札所は「新長谷寺」ですが、御朱印は「本堂」でいただけます。

宗派・寺格:天台宗
霊場本尊:十一面観音菩薩

第六番札所 金戒光明寺

「第五番札所 真如堂新長谷寺」から「金戒光明寺」に行く場合、金戒光明寺の北門から入るのがオススメです。
こちらのお寺は、桜がとても綺麗です。
あと、「アフロ仏像」でも有名ですね。

「第五番札所 真如堂新長谷寺」から「金戒光明寺」に行く場合、金戒光明寺の北門から入るのがオススメです。
金戒光明寺の最寄りバス停は「岡崎道」「天王寺町」ですが、丸太町通のバス停になります。
そこからも結構、坂道なのと階段がたくさんあります。
真如堂から金戒光明寺の北門へは、なだらかな坂道ぐらいなので行きやすいです。
自転車でもラクラクです!

宗派・寺格:時宗
霊場本尊:准胝観音菩薩

第十七番札所 蓮華王院 三十三間堂

「三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)」の名前で知られていますが、正式名称は「蓮華王院本堂(れんげおういんほんどう)」です。
三十三間堂には1001体の千手観音立像がありますが、「蓮華王」とは「千手観音」の別称だそうです。

宗派・寺格:天台宗
霊場本尊:十一面千手千眼観音菩薩
三十三間堂で行われる「楊枝(やなぎ)のお加持(かじ)」と「大的(おおまと)大会」の日は境内が無料開放されます

第二十二番札所 城興寺

京都駅の八条口から約5分、地下鉄九条駅の近くにあります。
こちらのお寺は、もとは四宗(顕・蜜・禅・律)兼学の道場で比叡山の管理だったそうです。
実は初めて行きました…というか知りました。

 

 

薬院社というお稲荷さんもあり、沖縄のシーサーのようなコマ獅子が鎮座しています。

 

 

 

毎年11月3日(祝)には御火焚祭をされているそうです。

宗派・寺格:真言宗泉涌寺派
霊場本尊:千手観音菩薩

第二十七番札所 因幡堂 平等寺

癌封じで有名な「因幡堂(いなばどう)」
今回、初めて知ったのですが、「日本三如来」の一つだそうです。
長野善光寺-阿弥陀如来
京都嵯峨清凉寺-釈迦如来
京都因幡堂-薬師如来

小さいですが、立像があります!

見えますか?

 

 

その他にも、「京都十三佛霊場」「京都十二薬師霊場」とあるようです。
私は、節分に行くぐらいでした…
今年2021年は招運七食(「ん」の重なる7つの食べ物)の授与は中止だそうです。

宗派・寺格:真言宗智山派
霊場本尊:十一面観音菩薩
因幡薬師の節分万灯会で「招運七色」をいただこう

 

第二十九番札所 福勝寺

「福勝寺(ふくしょうじ)」ですが、通称「瓢箪寺(ひょうたんでら)」と呼ばれています。
京都の人には通称の方がしっくりしますよね。
場所は千本出水ですが、この辺りはお寺がいっぱいなのでわかりにくいです。

宗派・寺格:真言宗善通寺派
霊場本尊:聖観音菩薩

 

第三十番札所 椿寺 地蔵院

通称「椿寺」と呼ばれる「地蔵院」ですが、北野白梅町の近くにあります。
神亀3(726)年に行基により建立され、天正年間に現在の場所に定まったそうです。
「椿寺」と呼ばれるだけあり、椿が有名です。
本堂前にある五色八重散椿は、色とりどりの花びらが散るさまから名付けられたそうです。
3月下旬頃に見頃を迎える五色八重散椿は、豊臣秀吉が愛した椿で現在は2代目だそうです。

第三十一番札所 東向観音寺

天神さんこと北野天満宮の参道を歩いていて、横を見るとお寺がありました。
二の鳥居の西側です。
せっかくなのでお参りして御朱印を頂こう!
ちょうど使っていた御朱印帳がうまったので新たに買おうと思ったら、「洛陽三十三所観音霊場」の納経帳がありました。
お寺の方に伺うと、京都市内だけでまわれるそうなので始めることにしました。
ちなみに、ここ「第三十一番札所 東向観音寺」とあと三ヶ所「第二十九番札所 福勝寺」「第三十番札所 椿寺 地蔵院」「第三十番札所 椿寺 地蔵院」は近いのでまとめてまわれます。

宗派・寺格:真言宗泉涌寺派
霊場本尊:十一面観音菩薩

 

第三十三番札所 清和院

上七軒から七本松通を北に上がったところ、コーナン西陣上七軒店の斜向いあたりです。
こちらは清和天皇が譲位後、仏心院を礎に清和院と改められたそうです。


清和天皇の水尾山稜が(みずのおやまのみささぎ)が「柚子」で有名な「水尾」にあるので、こちらのお寺でも「ゆず守り」や柚子のかわいい御朱印帳などがあります。

 

 

宗派・寺格:真言宗智山派
霊場本尊:聖観音菩薩

令和3年3月31日まで「再興十五周年」の印が押されています

「洛陽三十三所観音巡礼」ですが、寛文5(1665)年、霊元天皇の勅命により中興され、改めて「六角堂」に始まり「清和院」に終わる33の札所が定められました。
それが2005年に復活したもので、できるだけ江戸期の札所を再現したそうです。
令和2(2020)年は、再興した平成17(2005)年から15年になり、「再興十五周年」の押印があります。
ちなみに…寛文5(1665)年の再興より355年だそうです。
令和元年の秋から「再興十五周年」で記念行事などをされていました。
それに伴い「記念朱印」が令和元(2019)年10月3日~令和2(2020)年12月31日までの間、各札所寺院で記念朱印がいただけましたが、コロナの影響で期間が延期され令和3(2021)年3月31日までになりました。

「記念腕輪御守贈呈」で、公式朱印帳で満願された方、先着1000名に「再興十五周年記念腕輪御守」が壬生寺にていただけます。
もう終わってるだろうな…と思っていたのですが、2月半ばにお寺で伺ったところ、まだ大丈夫だそうです。

お得にまわる方法は?

洛陽三十三所観音霊場は、無料で拝観できる寺院が多いですが、拝観料が必要な寺院もあります。
例えば、「第十七番札所 蓮華王院 三十三間堂」、「第二十番札所 泉涌寺」などです。
その他にも、納経所のある場所は無料ですが、一部有料の区域がある場所などです。
「三十三間堂」ですが、年に数回、無料公開している時があります。
「楊枝のお加持」「初桃会」です。


私は、いつも昔の成人の日である1月15日近辺の日曜日に開催される「楊枝のお加持」に行っています。
その時は、入場無料なのでお得ですよね!

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