京の三大祭のひとつ、祇園祭の前祭(さきまつり)

祇園祭の山と鉾ってどう違うの?

祇園祭のメインイベントは山鉾巡行(やまほこじゅんこう)ですね。

その前祭についていくつか紹介します。

「山鉾」といいますが、まずは「山」と「鉾」の違いです。

 

「鉾」に比べて少し小さいのが「山」です。

 

「鉾」には、「真木(しんぎ)」という約20mの長い鉾がたっており、そのてっぺんにそれぞれの鉾のシンボルが付いてます。

ちなみに、「真木」がない鉾もあります。

 

「山」には「真木」ではなく「真松(しんまつ)」という松の木が飾られています。

 

山鉾は「鉾(ほこ)」「船鉾(ふねほこ)」「傘鉾(かさほこ)」「舁山(かきやま)」「曳山(ひきやま)」の4つに分類されます。

 

「舁山(かきやま)」は「かく」ということで、昔は人が担いでいましたが、現在はすべて車輪が付いています。

 

 

 

鉾・曳山

重量:約12トン

高さ:地上から屋根まで約8m、鉾頭まで約25m

車輪:直径約1.9m

屋根:長さ約4.5m、巾約3.5m

鉾同:長さ約3.5m、巾約3m

石持:長さ約6m

囃子舞台:8平方m~10平方m

曳手(鉾の巡行にあたり綱を曳く役):約40~50人

音頭取(曳子と車の操作の上に立つ指揮者):2人、辻を曲がるときのみ4人

屋根方(電線等の障害を調整する役):4人

囃子方(祇園囃子を演奏する人)

車方(鉾の舵を取る人)

 

舁山

各山とも構造、重量に大差はなく、その飾り金具、人形の大きさにより多少重量が異なる。

重量:約1.2トン~1.6トン

舁手:14~24人

 

鉾のうち最大のものは約12トンにも達し、組立・巡行・解体にはのべ180人もの人手を要します。

鉾の始まりは、都で流行った疫病の原因とされた怨霊をキラキラと光る飾りに集めて都の外へ追い出そうとしたことだそうです。

それが段々大きくなり、車輪が付き、人が乗り、屋根が付き…とどんどん豪華になっていったそうです。

山は鉾より後の室町時代にできたそうです。

山鉾とご利益一覧

<鉾>

長刀鉾(なぎなたほこ):厄除け

函谷鉾(かんこほこ):厄除け

菊水鉾(きくすいほこ):不老長寿、商売繁盛

月鉾(つきほこ):厄除け

鶏鉾(にわとりほこ):厄除け

放下鉾(ほうかほこ):厄除け

<船鉾>

船鉾(ふねほこ):安産

<傘鉾>

綾傘鉾(あやがさほこ):安産、縁結び

四条傘鉾(しじょうかさほこ):招福、厄除け

<舁山(かきやま)>

山伏山(やまぶしやま):雷除け、厄除け

孟宗山(もうそうやま):親孝行

太子山(たいしやま):知恵

郭巨山(かっきょやま):金運開運

保昌山(ほうしょうやま):縁結び

油天神山(あぶらてんじんやま):学業成就、厄除け

蟷螂山(とうろうやま):厄除け

伯牙山(はくがやま):厄除け

木賊山(とくさやま):迷子(再会)

霰天神山(あられてんじんやま):雷除け、火除け

白楽天町(はくらくてんやま):学問成就、厄除け

芦刈山(あしかりやま):夫婦和合(縁結び)

占出山(うらでやま):安産

<曳山(ひきやま)>

岩戸山(いわとやま):開運

 

 

 

 

7月10日~14日 鉾立て

この日から前祭の山鉾23基の組み立てが各鉾町で始まります。

鉾蔵から分解し収納されていた材料を取り出し、釘1本使わない「縄(なわ)がらみ」という伝統技法で藁(わら)で組み立てていきます。

 

 

鉾立て職人は木槌を使い縄を締めながら美しく仕上げていきます。

曳山(ひきやま)も少し遅れて組み立てが始まります。

縄掛けで美しく組み合わされた櫓(やぐら)や、町役員が真柱(しんばしら)に御神体(ごしんたい)を取り付けたり、棟梁の音頭で心柱を起こす光景は見ものです。

 

ちなみに、京都の道路はとても狭いうえ、一方通行になっています。

鉾立が始まると、道も通行止めになり自転車と人しか通れません。

もともと、京都は車での観光には不向きですが、祇園祭の期間中は特に歩きが一番です。

宵山期間中は駐輪場も早く閉まってしまったり使用できなくなるところもあります。

最近は、夕方以降になると山鉾町の通行(人)も一方通行になっています。

 

 

 

鉾立て(ほこたて)

7月10日:長刀鉾、函谷鉾、鶏鉾、菊水鉾、月鉾

7月11日:放下鉾、船鉾、岩戸山

7月12日:保昌山、山伏山、伯牙山

7月13日:占出山、霰天神山、郭巨山、芦刈山、油天神山、木賊山、太子山、白楽天町、綾傘鉾、蟷螂山

7月14日:四条傘鉾、孟宗山

 

 

前祭山鉾巡行(さきまつりやまほこじゅんこう)

7月17日9:00

長刀鉾のお稚児さんが結界に張られた縄を切り巡行が始まります。

長刀鉾を先頭に23基の山鉾が、2日のくじ取り式の順番で巡行します。

四条烏丸を出発し新町御池を巡回して、各山鉾町に戻ります。

 

9:00四条烏丸(四条通)→9:35四条河原町(河原町通)→10:20河原町御池(御池通)→11:20新町御池

 

御池通の新町から寺町までは有料観覧席になっています。

 

辻回しをご覧になりたい方は、四つ角なので四条河原町、河原町御池、新町御池ですね。

ただしすごく混んでいます。

 

この時期の京都はまだ梅雨なので天候が悪いことも多いです。

そして何よりも蒸し暑いです!!!

熱中症対策は絶対におこたらないでください。

 

あと注意点ですが、当日は朝から通行止めの場所が多いです。

通勤のために四条通を横切ろうと思っても、烏丸あたりはまず通してもらえません。

大回りをしないといけないので、祇園祭に興味のない人にはちょっと迷惑なはなしですね…

 

 

私は勤務先が烏丸近辺なので、いつも朝の通勤時と昼休みに見に行っていました。

朝の通勤時は少し早めに行くと、それほど混んでいなくて山鉾が動いているのを見れます。

お目当てのものがあれば、その方がいいかも!

 

昔は、前祭と後祭が同じ日だったのでちょうどお昼に行くと山鉾町に戻っていくのが見れる時間帯でした。

最近は2回に別れて時間も早くなったので、ギリギリです。

 

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