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年の瀬といえば「南座のまねき」
南座といえば、年末の恒例行事「吉例顔見世興行(きちれいかおみせこうぎょう)」のまねきが有名ですね。
まねきが上がると、今年ももう少しで終わるなぁ…というイメージです。
「南座」って何?
南座のルーツは江戸時代初期(慶長年間1596~1615年)までさかのぼります。
慶長8(1603)年、出雲の阿国が京・市中でかぶき踊りを披露して衆目を集める一方、芝居町として発達してきた四条河原町に「南座」が誕生しました。
現在の歌舞伎は男性のみですが、出雲の阿国のかぶき踊りは女性のみだったようです。
四条川端に出雲の阿国の像があります。
南座は、国の登録有形文化財に登録され、京都市の歴史的意匠建造物にも指定されています。
昭和4(1929)年に新築開場した現在の南座は、安土桃山風破風造りの様式を持つ劇場建築です。
平成30(2018)年、2年間の耐震工事を終え、11月1日から25日まで南座新開場記念の「吉例顔見世興行(きちれいかおみせこうぎょう)」が行われます。
「まねき」って何?
平成30(2018)年10月25日の朝、2年ぶりに「まねき上げ」が行われました。
「まねき看板」に歌舞伎役者の名前が「勘亭流(かんていりゅう)」という独特の書体で書かれます。
「まねき」とは、縦1.8m、横32cmの看板に出演する歌舞伎俳優の名を書いたものです。
「勘亭流」の隙間のない太く独特の丸みを帯びた書体は、「客席が隙間なく埋まるように」という願いが込められています。
興行の満員御礼を願い、文字のハネを全て内向きにはねることにより、お客さんが会場に入ることへの願いが込められています。
この書体を書かれる人も、とても少なくなっているようです。
53枚のまねきが掲げられると、一斉に塩をまいて南座の発展を祈願します。
よく見ると、襲名される方の「まねき」の右に「○○改め」とあります。
今回の顔見世は「二代目・松本白鸚」「十代目・松本幸四郎」「八代目・市川染五郎」の襲名披露になっています。
今年は、開場を祝って2ヶ月連続の顔見世興行となります。
10月26日には、東西の歌舞伎役者さんたちが「お練り」をされました。
すごく豪華な顔ぶれですよね…
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ちなみに例年は、11月30日頃から始まる「吉例顔見世興行」に先だち、早朝から南座の正面櫓下で「まねき上げ」が始まります。
まねき上げが終わると塩まき式がはじまり、出演者たちが登場します。
ちなみに舞妓さんが12月につけるかんざしは、このまねきをあしらったもの。
江戸時代、劇場と歌舞伎役者は旧暦11月から一年の契約を結び、年初めの舞台で新しい顔ぶれを披露したことから「顔見世」と呼ばれるようになりました。
知る人ぞ知る「北座」は、どこにあるの?
ところで、「北座」なるものがあるのをご存知ですか?
「南座」と四条通を挟んで北側に「北座」があります。
ちょっと奥まっているので気づきにくいですが…