芸舞妓さんによる梅花祭野点大茶湯

梅で有名な北野天満宮の梅花祭

菅原道真公の祥月命日である25日は「天神さん」の縁日が催されています。
骨董市としても有名でたくさんの観光客の方が来られています。
道真公が左遷によって都を追われ、ついに京都に戻ることなく太宰府で亡くなったのが、延喜3(903)年2月25日。
それ以来、都では落雷などの異変が相次ぎ、これは道真公の怨念に違いないと恐れられました。
その御霊を慰め、国を鎮め守る神社として建立されたのが北野天満宮(天神さん)で、道真公は祭神として祀られるようになりました。


道真公は「東風吹かば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな」と詠み残しており、こよなく梅花を愛でたということです。
天神さんの境内には約2000本の梅の木が植えられています。
毎年2月25日は、道真公の命日を偲ぶ祭典として「梅花祭」が催されています。

 

 

梅花祭では、故事にちなんで「梅花御供」を献饌します。
明治以前には「菜種御供」だったそうですが、新暦になり菜種の花のかわりに梅花を供えるようになったそうです。
4斗のお米を蒸して大小2つの台に盛った「大飯」「小飯」。
紅白の梅花を男女の厄年にちなみ、男性42本の白梅、女性33本の紅梅の小枝を紙筒に玄米を入れた器に挿した「紙立(こうだて)」という特殊な神饌を2台に分けて御供と共に供え、道真公のご遺徳をしのびます。
授与所では「紙立」に用いた玄米を「厄除玄米」として授与します。

宮司さんの烏帽子についているのは、菜の花のようでした。
「菜種御供」の名残でしょうかね…

 

 

 

上七軒の芸舞妓さんによる「梅花祭野点大茶湯」

この日、三光門前広場では「梅花祭野点大茶湯」の席が設けられます。
天正15(1587)年旧暦10月1日、豊臣秀吉公が境内において千利休、津田宗及、今井宗久居士らとともに「北野大茶湯」を催した故事にちなみ、道真公の薨去(こうきょ)後、1050年の大萬燈祭にあたる昭和27(1952)年から始まった行事だそうです。
上七軒の女将さん、芸舞妓さんたちによる野点が行われます。

花街・上七軒は、室町時代に天神さんの修復の材木で七軒の茶店が建てられ、参詣する人たちが立ち寄った「七軒茶屋」が始まりだそうです。
天正15(1587)年、豊臣秀吉公が開いた「北野大茶湯」を催した際、七軒茶屋の御手洗(みたらし)団子を大いに褒めたことから、公許の茶屋となったということです。

「梅花祭野点大茶湯」のチケットはどこで手に入るの?

10:00から始まる野点ですが、10時すぎにはすでに長蛇の列ができていました。チケット売り場も見えない状態です。
チケットを持っていても持っていなくても同じ列に並びます。
今年は日曜日なので特に混んでいるのかもしれませんが、チケット売場まで30分以上かかりました。チケットを1500円で購入すると、「野点大茶湯拝服券」「宝物拝観券」「御供物引換券」がついてきます。
その場で「御供物引換券」とお菓子を交換します。
お茶と一緒にいただくお菓子と撒饌です。
お菓子は老松さんと鶴屋吉信さんのものがありましたが、選ぶことはできませんでした。
というか、まさかここでお菓子を渡されるとは…

 

チケット売り場の方に「ここからどれくらいかかりますか?」と尋ねたところ、「はっきりとはわからないけれど2時間ぐらいかなぁ。」ということでした。
1時間ほど並んだところで、「椅子席・座礼席のどちらにしますか?」と係りの方に尋ねられました。
せっかくなので「座礼席」にしました。
正座するほうが椅子よりも空いているかなぁ…と思いましたが、大きな間違いでした。
椅子席の方がどんどん進んでいき、座礼席は遅々として進みません。
結局、並びはじめて3時間ほどかかりました。

座礼席は30人で総入替え制となっています。
なので、とっても時間がかかります。
椅子席はお茶をいただいたら、すぐに入れ替わるシステムなので、2人や3人…などと呼ばれるので早く進むようです。
多分…ですが、座礼席より椅子席の方が1時間ほど早く進んだように思います。
少しでも早くと思われる方には、椅子をおすすめします。
チケットは3000枚で野点は10:00~15:00までとなっているので、前売りを買っておいて終わりがけに行くのが一番並ばずに早くいけると思います。

正座が苦手な方は「椅子席」もあります

お点前は「座礼席」「椅子席」は別々に芸舞妓さんが2箇所でされています。
「椅子席」の方は立礼でされていました。
偶然かもしれませんが、両方とも、お点前さんが芸妓さんではんとうさんは舞妓さんでした。

普段、なかなか間近に見ることのできない芸舞妓さんに会えるのはうれしいですよね。
ちなみに、上七軒ではビアガーデンでも芸舞妓さんの接待があります。
花街でも上七軒は穴場ですよね!

宝物殿のチケットもついています

せっかくなので、宝物殿にも行きました。
普段は空いている宝物殿ですが、野点券にセットで付いているからか、行列ができていました。
…と思ったら、宝刀展Xと続『刀剣乱舞-花丸-』特別展が開催されていました。
2月1日から3月31日までの公開期間で、アニメとのコラボレーションだそうです。
重要文化財の太刀「鬼切丸 別名 髭切」や「國広」「恒次」など、約40振りの刀剣の展示のほか、続『刀剣乱舞-花丸-』の場面カットや等身大パネルなどが…
全く予想していなかったので驚きました。
チケットもコラボカードになっていました。
全3種類だそうです。

入口の横の御朱印のところが混んでるなぁ…と思ったら、鬼切丸の御朱印やクリアファイルなどを売っていました。
桐箱入りの鬼切丸文鎮なども…
天神さんも変わったなぁ…。
代替わりされてからか、境内の中もいろいろと改装されていきどんどん変わっていってます。
なんだか、ちょっとさみしいですね。

梅花祭
毎年2月25日
祭典(本殿)10:00~10:50
茶会(野点)10:00~15:00まで行われます

北野天満宮

京都市上京区御前通今出川上ル馬喰町

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