祇園祭は長期戦!実は1ヶ月間続きます
京都の夏といえば「祇園祭」ですよね。
京の三大祭の中で一番有名なのが、この夏の風物詩「祇園祭」ではないでしょうか。
子供の頃は浴衣を着て、宵々山(よいよいやま)や宵山(よいやま)に出かけてちまきを買うのが習慣でした。
みなさんの祇園祭のイメージも出店がたくさん出る宵山や鉾巡行ではないでしょうか。
実は祇園祭は7月中の1ヶ月間、様々な行事が続きます。
祇園祭は、今から約1150年前の貞観11(869)年に、都の疫病の大流行があり、これを牛頭天王(ごずてんのう)の祟(たたり)と信じ、神泉苑(しんせんえん)に日本全国の国数の鉾66本を立てて、その祟を鎮めるための祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)を行ったのが始まりと伝えられています。
その後、祭は発展するものの度々の戦乱の波をかぶり、室町時代後半には中断の憂き目をみかけましたが、町衆に支えられつつ創意工夫のもと、年月を重ねるに連れ豪華絢爛な祭に発展していったそうです。
特に、桃山時代から江戸時代には、町衆の繁栄にともない、各山鉾町が競って舶来の織物や西陣織を飾り付けるようになり、一層豪華になっていきました。
現在、山鉾などに装飾されている数々の文化財の中には、貴重なペルシャのタペストリーなど、本場のイランにも残っていないものもあり、動く美術館ともいわれています。
山鉾町界隈の旧家で家宝とされている屏風や書画を飾り、桧扇(ひおうぎ)の花を水盤に生け、通行く人に自由に見せる風習があります。
これは「屏風祭(びょうぶまつり)」というのもので、祇園祭の雰囲気を盛り上げます。
宵山の期間中公開される屏風祭に飾られる数々の美術品の中には文化財クラスのものも多く、これを目的に足を運ばれる方もおられ、もうひとつの祇園祭といえるのではないでしょうか。
宵山の3日間、町家は表構の格子を取り外し、中庭を通し奥座敷まで見ようにしつらえます。
また、葦障子(よししょうじ)をはめ、巧みに涼感を漂わせます。
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祇園祭の日程表
主な行事は以下のとおりです。
7月1日
吉封入の儀(きっぷいりのぎ)
長刀鉾町お千度(なぎなたほこちょうおせんど)
7月2日
くじ取り式
山鉾町社参(やまほこちょうしゃさん)
7月3日
新面改め(しんめんあらため)
7月5日
長刀鉾稚児舞披露(なぎなたほこちごまいひろう)
7月7日
綾傘鉾稚児社参(あやかさほこちごしゃさん)
7月10日~14日
前祭・鉾立て(ほこたて)
7月10日
幣切り(へいきり)
神用水清祓式(しんようすいきよはらいしき)
お迎え提灯(おむかえちょうちん)
神輿洗式(みこしあらいしき)
7月12日~13日
前祭:曳き初め(ひきぞめ)
7月13日
長刀鉾稚児社参(なぎなたぼこちごしゃさん)
久世駒形稚児社参(くぜこまがたちごしゃさん)
7月14日~16日
前祭:宵山(よいやま)
屏風飾り(びょうぶかざり)
7月16日
鷺舞(さぎまい)
日和神楽(ひよりかぐら)
あばれ観音
7月17日
前祭:山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)
神幸祭(しんこうさい)
7月18日~21日
後祭・鉾立て(ほこたて)
7月20日~21日
後祭:曳き初め(ひきぞめ)
7月21日~23日
後祭:宵山(よいやま)
屏風飾り(びょうぶかざり)
7月24日
後祭:山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)
花傘巡行(はながさじゅんこう)
還幸祭(かんこうさい)
7月28日
神用水清祓式(しんようすいきよはらいしき)
神輿洗式(みこしあらいしき)
7月31日
疫神祭(えきじんさい)「夏越祓」(なごしのはらい)
祇園祭は「八坂神社」で行われる行事と「鉾町」で行われる行事があります。
一般的に「祇園祭」と思われているのは「鉾町」で行われる「宵山」から「鉾巡行」ですが、他にも様々な行事があるので一度見に行ってみてください。
この時期に烏丸から河原町あたりを歩いていると、祇園祭の行事にバッタリ出くわすことがあります。
「コンチキチン」の練習をしているところもあって祇園祭の気分が盛り上がってきますよね。
ちなみに、「宵山」は宵々々山、宵々山、宵山と3日間あります。
私の個人的な感想ですが、前祭(さきまつり)は若者向け、後祭(あとまつり)は大人向けな気がします。
後祭はしっとり静かな感じで人でも少なめでいいですよ!