智積院の万灯会で火渡りを体験!

春に行われる智積院の万灯会

東山にある智積院は真言宗智山派総本山の寺院です。
三十三間堂の近くといえばわかりやすいですかね。

こちらで4月3日に万灯会(まんどうえ)が執り行われました。

万灯会というと夏のイメージが強かったのですが、今回は智山青年連合会発足60周年記念行事だそうです。

智山青年連合会は、真言宗智山派に所属する青年僧侶によって昭和33年1月に結成され、本年(平成30年)で発足60周年だそうです。

近年、国内外において様々な災害が起き、多くの犠牲者が出ています。
今回、様々な災害により犠牲になられた御霊供養、および国土安穏、被災地復興を祈る発足60周年記念行事だそうです。

平成29年5月24日に真言宗智山派総本山智積院別院真福寺において行われた開白法要を皮切りに、全国12ブロックで各地区青年会による法要を執り行われています。
そして、これらの祈りをひとつにすべく、総本山智積院において「万灯会」が執り行われました。

万灯会では何が行われるの?

「万灯会」は灯りがきれいに見える夕方以降に色々な法要が執り行われます。

17時より柴灯護摩道場にて「柴灯護摩法要(さいとうごまほうよう)」
18時より大師堂にて「理趣三昧法要(りしゅざんまいほうよう)」
同じく18時より明王殿にて「護摩供法要(ごまくほうよう)」
19時より金堂にて「光明三昧法要(こうみょうざんまいほうよう)」

「火渡り修行」があるということで、ちょっと気になって行ってみました。
どなたでもご自由に火渡りを体験でるということです。

「柴灯護摩法要」というのが火渡り修行です。
火を焚き、祈りをこめて修法することを「柴灯護摩」と呼び、その火の上を素足で歩いて渡ることを「火渡り」というそうです。
その火の上を歩くことにより、身と心を焼き清め、所願成就などの得難きご利益を授かることができるといわれているそうです。
「仏の智慧(ちえ)」を表す火炎に身を投じ、仏と自身とが一体となることにより私たちの煩悩を焼き尽くし、所願成就などのご利益を授かることができます。

この時期の17時はまだ明るいので、満開の桜と護摩壇のコントラストがとてもキレイです。
大勢の山伏の方たちが法螺貝(ほらがい)を吹きながら法要がはじまります。
摩訶般若波羅蜜多心経が延々と唱えられます。

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お清めの水をまかれます。

竹に火を灯し、護摩壇に火が灯されます。

護摩壇に何度も水をまかれます。

10メールほど離れたところにいましたが、ものすごい熱風と煙です。

炎が落ち着いてくると、真ん中に人が渡れる道が作られていきます。
といっても、遠くからでも赤々としています。

お清めの塩を入口と出口(といっていいのかな…)に敷かれます。

お清めの塩をまいて、山伏の方たちが順々に火渡りをされていきます。

「火渡り修行」は一般人でも参加できます!

アナウンスで一般の火渡り希望を募っていたので、せっかくなので参加しました。

お清めの塩の上に立ち、いざ火渡り修行です。

一般の火渡りが行われる時には、砂が敷かれているのか地面は熱いということはありませんでした。
しかし、左右はまだ火が灯っているのですごい熱気です。
その後、再度、塩でお清めをして、拝みます。
火渡りが終わったらお守りをいただきました。

私の邪念も焼き尽くされたことを願います(笑)。

その後、足を拭くためのウェットティッシュをいただき、足拭き場も準備されていました。

明王殿法要

ご本尊、不動明王の御宝前で火を焚き、祈りをこめて修法することを「護摩供法要」と呼ぶそうです。
燃え上がる炎は「仏の智慧」と呼ばれ、その炎で私たちの煩悩を焼き払い、家内安全・身体健全等のご利益を授かることができるそうです。

大師堂法要

真言宗の大切なお経である「理趣経(りしゅきょう)」を中心に構成された法要のことを「理趣三昧法要」というそうです。
真言宗の宗祖、弘法大師空海が中国より持ち帰った「声明(しょうみょう)」と呼ばれる節のついた美しく雅やかなお経を唱え、災害犠牲者の御霊を供養し、国土安泰、被災地復興をお祈りされています。

光明三昧法要

万灯会の要となる法要で、災害犠牲者の御霊を供養されます。
この法要でお唱えされる光明真言は、あらゆる災いを除き、亡くなられた方のために唱えるとその御霊は浄土に往生できるといわれ、真言宗でお唱えしている真言のひとつだそうです。
今回は全国各地から集まった青年僧侶が光明真言に節をつけてお唱えし、一心にお祈りされます。

金堂で行われた「光明三昧法要」には一般の方も入れました。
数十人のお坊さんたちが節をつけて唱えられる光明真言は、荘厳でした。
一般にもお焼香がまわってきました。
とても良い経験ができました。

ちなみに、「お坊さん」のことを京都では「おっさん」「おーさん」といいます。
ご想像されている「おっさん」のイントネーションとは違いますが…
「おっ」が高くて「さん」が低いです。

法要が終わると、外はすっかり真っ暗です。
近くに京都タワーが見えます。

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